4.武蔵中原〜佐江戸へ・・地図
川崎市中原区→千年・旧道→鎌田堂→桜並木→佐江戸(13km:4時間)

■ 武蔵中原〜下新城 ■(2003年7月20日 am07:00〜)曇・約1〜2km(07:20)
家から街道が遠くなって来た。・・ しかし発着地への交通経路を調べたり、初めて乗る鉄道路線も楽しみの一つになっている。 その見知らぬ駅が宿場のように愛おしい。・・・・ 武蔵中原駅に7:00到着、 ここは東海道を歩いた「Hat's Room」の服部さんの地元だ。 挨拶をしようと思ったが、朝早く新婚家庭に突然乱入するのはあまりにも無粋なのでヤメておく。 ・・・ 大戸神社で日露戦争を記念して?砲弾を抱えた珍しい狛犬を確認。 街道を進み下新城の大きな交差点の先、江川に架かる巌川橋跡に遊歩道が整備されている。 右手に「田村竹細工店」

■ 千年・影向寺の旧道 ■約5〜600m(07:35)
千年(ちとせ)の交差点から旧道へ続く右斜前方の上り道を行く。 左に時々現れる新道を見ながら静かな道を進むと やがて影向寺バス停付近に出る。ここから新道を横断して反対側の旧道 を歩き再び右の新道に戻り約500mの昔道を終わる。 (「千年」の町名は、江戸時代に清沢村と岩川村であったが、明治8(1975)年 に合併して「千歳村」となったのが始まりである)

■ 野川・妙法寺(義民供養地蔵) ■約1〜2km(08:10)
正面の第三京浜に沿うように野川交差点を道なりに左折する。 野川橋を越え「くぬぎ坂」を登り山崎を過ぎて、 久末の「妙法寺」に立ち寄った。 境内に久末義民地蔵尊を安置 (年貢に苦しむ久末農民19名が直訴し殺された、 その霊を慰め顕彰し石地蔵を建立) 山門前の古井戸から発掘された県下で2番目に古い板碑の案内板がある。 街道から離れたが久末交差点で復帰する。

■ 鎌田堂・道中坂下 ■約5〜600m(08:25)
やがて前方に第三京浜のトンネルが見え始め、その暗がりを通過すると、 すぐ左空き地に「鎌田堂」祀られていた。 (堂の背後に鎌田兵衛正清の館があったため 鎌田堂と云う。 江戸時代までは念仏道場として繁栄し、 堂の前の坂を道場坂として名を残したが、現在では道中坂に変化した) この坂の下が道中坂下交差点になる。ここには東急バスの「道中坂下」折返所がある。

■ 旧道・のちめ不動尊・山田神社 ■約1〜2km(08:45)
このまま道路は広く下っていくが向坂交差点付近で右手の狭い旧道に入る。 途中右の石垣「のちめ不動尊」が鎮座 (のちめ(地名)の住人が八王子から背負ってこの地に祀った不動様。 昔この地域で疫病が流行したが、 お不動様の加護で講中からは死者が出なかった) 大きな通りを横断し緑豊かな地方道を行くと右に突然「山田神社」現る、上からの眺めが素晴らしい。

■ 大棚・勝田橋・関家 ■約1〜2km(09:10)
狭い信号を越えた大棚では自動車修理屋が多く点在する。コンビニの 広い駐車場で一息ついて中川中学のグランドを右に見た。 清林寺入口を過ぎた路傍で珍しい塔婆付の馬頭観音を発見。 は続き、「勝田橋」を渡った先で緩やかに坂を登りやがて街道は広くなる。 右に関家住宅の案内板が見える。 (東日本最古の民家として国指定重要文化財・関家は江戸時代には代々名主を勤めていた)

■ 港北ニュータウン・桜並木 ■約2km(09:40)
街道は12万人が暮らす「港北ニュータウン」の近代的な高層住宅群を通り抜け、 突き当たりを右折して大塚原交差点で左折する。 この辺りは「桜並木」と呼ばれているが桜の木は見当たらない。 (この地域は昔からサクラナミ(狭倉並・狭い谷が続いている所)と呼ばれていたが、 住居表示施行に伴い、これに「キ」を付けて漢字の「桜並木」とした) 長閑な田舎道はやがて歩道が無くなり危険

■ 星谷・開戸・山王前 ■約1〜2km(10:00)
星谷交差点を過ぎると街道は切り通しのような緑のトンネル に変化する(その後、道路整備され消滅。2005年確認) 「原庭」バス停後ろに真新しい「馬頭観音」、 開戸の御伊勢大神宮辺りから道路工事中の個所が多くなった。 池辺町JOMOが見える辺り石仏 が静かに街道を伝え、 住宅地に入っても昔が( ) 旅人に勇気を与えてくれた。 山王前で道が左に流れるが街道はそのまま直進する

■ 佐江戸(宿駅) ■約4〜500m(10:15)
佐江戸に入ってやっとコンビニが現れた。皆様に心配をお掛けするので云わなかったが、実は、星谷からデジカメ2台のうち1台の電池が切れていたのだ。 佐江戸は中原街道の宿駅になっている。 (地名は「西土」と書いたのを、江戸の左に当たるので「佐江戸」となった) 交差点先にお地蔵さんのお堂がある。 殺伐とした街道に誰もが気が付かなかった旅人の心優しい人柄が滲み出る。

■ 佐江戸の道祖神・杉山神社・地蔵尊 ■約4〜500m(10:30)
佐江戸町 「神社前」バス停そばに「道祖神」と二十三夜塔が佇み、 右手の坂を登ると「杉山神社」と「無量寺」が隣り合う。 街道に戻ってしばらく市街地を行くと、道は「地蔵尊前」信号で突き当たった。 右に曲がった片隅に「街道辻の地蔵尊」が手厚く祀られている。 ここから落合橋まで街道は旅人を乗せて左右に看板市場、下水処理場を見せながら一直線に突き進む。

■ 落合橋〜宮の下〜中山駅(横浜線) ■約2km(11:05)
落合橋の下は鶴見川が流れている。大通りを道なりに曲がり、中山橋を渡った(下は横浜線が走る)宮の下交差点で 本日の中原街道歩きを終了!。 中山駅に向かう途中のマルエツ辺りが賑やかだったが、駅前では無い・・そこからしばらく歩いてやっとカラフルな「中山駅」 に到着した。
・・11:15:・・男はやっと気が付いた。煙草を吸えない自分が本当の独り旅になってしまった事を・・・ (行程4時間・2003.7/20(日):万歩計=宮の下20358、中山駅21302)

旅人:はぐれ雲
3.丸子渡し〜武蔵中原 5.佐江戸〜桜ヶ丘