14.沼津宿〜原宿へ(街道地図)
静岡県沼津市→沼津城本丸→千本松原→灼熱一本道→踏切り越え(6km:2時間)

■ 沼津宿について ■(1999年8月26日)晴
三枚橋から眺めてみると川沿いにビルが立ち並ぶ。 沼津の繁華街は沼津城を跡形も無く押しつぶし、昔の姿はなにも残されていない。
沼津は戦国時代に武田勝頼が東の北条・西の徳川に備えた三枚橋城の城下町だった。 その後、徳川方の水野氏が藩主となったが、明治維新後には兵学校や大火災 ・戦争の被害にあい区画整理され完全に面影は消えてしまった。

■ 沼津城(三枚橋城) ■約2〜300m
この市街をとにかく狩野川沿いに歩いてみる。川廓通りに何やら緑の敷地があった。 登って見ると中央公園に出た。ここが沼津城本丸跡(写真中)であった。 しかしあるのは石碑だけで、何も語ることができない。むなしくビジネスマンが通る だけである。ボトルに水を補給して狩野川に出てみる。時刻は11時30分。

■ 千本浜通り ■約500m
気を取り直して市街(写真左)を歩く。 浅間神社(写真中)手前の安田屋という蕎麦屋でカレーライス(どうしても)を食べた。 乗運寺(写真右) (千本浜に経文を唱え一本一本松を植えたという増誉上人が開墓) 前の「千本浜道」を行く。 駿河湾と千本松原は「旧東海道の旅」を読んで、どうしても行ってみたかったのだ。

■ 駿河湾・千本松原 ■約500m
堤防の上に立ってみた。スゴーーーい。海の浜にどこまでも続く松林。恐ろしいほどの距離だ。本当に あの遥か彼方まで歩いて行けるのか?武者震いがする想い。 (千本松原=沼津市から富士市の田子の浦まで続く松林で東海道随一の景勝地である。 三枚橋城の武田勝頼は戦略のため、防風林の千本松原を切り倒してしまったが、 住民の窮状を知り乗運寺の増誉上人は、経文を唱え一本一本松を植えたという。それが今も残る松原である) 松林の中は涼しく歩きやすい。それに疲れたら休めるベンチもある。 やはり自然の道は素晴らしい!。しかし旅人は律義にも原宿目指して旧道へ戻った。

■ 熱き一本道 ■約2〜3km
この道を歩けば右に富士山が見える筈だ。 いくら歩いても富士山は見えなかった。 何故だろう、こんな晴れているのに残念だ。 ますます暑く熱い長い道。熱射病を避けるため初めてオジさん帽子を被ってみた。 何となく恥ずかしく仮の姿で歩いているようだ。しかし他人から見ればどうでも良い事だ。 「片浜駅」(写真中)を右に見て今沢地区(写真右)に入る。水分補給の自販機だけが頼り。 (注:この辺りに松永一里塚跡碑 2004.8設置)

■ 待望の踏切り越え ■約2〜3km
この一本道にはイベントが無い。東海道本線の踏み切りを超える事が目標となった。 なかなか線路が現れない。さらに富士山は見えない(写真左)。千本松原を歩いていれば 良かった。人生と同じようだ。目標が無ければ人間って弱い。 そんな事を考えながら歩いていると、ついに踏み切り(写真右)が見えてきた。 嬉しかった!原宿までもう少しもうすぐだ。
・・・午後1時30分:旅人は快調に歩いている。 (全行程2時間・1999.8/26(木):万歩計=測定中)

旅人:浮浪雲
13.三島宿〜沼津宿 15.原宿〜吉原宿