4.神奈川宿〜保土ヶ谷宿へ(街道地図)
神奈川県横浜市→青木橋→台町→南軽井沢→浅間神社→橘樹神社→保土ヶ谷宿(5km:1.5時間)

■ 神奈川宿について ■(1999年5月29日)曇
最近、私の事務所では職員がよく働くようになった。毎朝、東海道歩き自慢をタップリ 聞かせてあげているのだが 絶好調の話し振りを避けるかのように若い職員はバリバリと仕事を始めるのだ。 東海道を歩き始めたお陰で仕事はハカドリ、会社に貢献している?・・と思う! そして今週は保土ヶ谷まで歩き、また話の種が出来たのだ。 ・・・神奈川宿は幕末の横浜開港 に伴う遺跡が多い。(黒船来航=1858年「日米修好通商条約」により、幕府は人目に触れないよう神奈川宿より南に離れた横浜村を開港地とした )前回の「神奈川宿歴史の道」にあるように 寺社は外国領事館として利用され、横浜(神奈川宿の横にある浜辺) には外国商人居留地があったため貿易が盛んとなった。

■ 青木橋・本覚寺 ■約100m
京急神奈川駅を降りると目の前が青木橋だ。 ここまで東海道は国道15号沿いに進んでいたが、ここから先は西へ一直線、この橋と交差する国道1号が東海道となる。 国道1号を横切ると右手坂上に本覚寺 (条約交渉の主役アメリカ領事館跡の石碑がある) ここからの 眺め は気持ち良い。・・・・この神奈川宿を過ぎれば、 もう京浜急行に乗ることは無くなる・・・

■ 台町・神奈川台関門跡 ■約300m
右斜めにある旧街道を行きガードを潜るとなだらかな坂が見えた。広重の東海道神奈川宿の場所(写真最上)台町だ。 絵の中にある「さくらや」という店が、現在の料亭田中家(写真左)のあたりだと言われています。 坂を登り切ったところに神奈川台の関門跡 があった。( 開港後、外国人があいついで殺傷されたが、犯人はなかなか捕えられませんでした。 各国の領事たちの強い犯人逮捕要求に幕府は、横浜周辺の主要地点に関門や番所を設け、警備体制を強化した。)

■ 上台橋・軽井沢 ■約1km
坂を下ると水が流れていない上台橋がある。 (昔このあたりは、潮騒の聞こえる海辺の道で、 『神奈川駅中図会』にも、その姿が描かれている) ・・・・車の流れを見ながらタバコを吸った(携帯用灰皿持参)排ガスを浴びると吸いたくなるのだ。 禁煙を叫ぶ前に車の燃料を電気にしてほしい。・・・ 少し歩くと軽井沢に来てしまった。いつか推理小説で読んだ記憶がある。ここの地名を利用して時間トリック を考えた内容であった。信州の軽井沢へ行きたい!のんびり暮らしたい!宝くじの3億円に期待する。 ・・昔の旅人の中にもこんなことを考えながら歩いてた奴もいたんだろーな・・

■ 浅間神社 ■約300m
旧道は大きな通りに突き当たり分断されてしまった。(写真左:遠くにランドマークタワーが見える) 近くのオバさんに聞いたら親切に教えてくれた。 信号を渡って左斜めの細い道のようだ。右手の方が東海道らしいけど??半信半疑で進む と浅間神社があった。ありがとうオバさん。俺は初めから半分信じてた。 (浅間神社=昔は富士山の穴に通じる、富士の人穴があったと伝えられていた が戦後の発掘で横穴古墳であることが判明) 旧道右手は雨でも降ったら崩れそうな崖の連続で、日本橋から歩いてきた情景を思うと 、なんか遠くまで来ちゃったな〜

■ 大山追分・松原商店街 ■約1km
交通量の少ない道をしばらく歩くと可愛い「大山詣でへ近道の追分」看板があった。その目の前に商店街らしき雰囲気が見えている。 活気ある商店街 だ。お祭りと間違えるくらいの人出である。品川宿の商店街の連中に見せてあげたい。 (大袈裟ではありません、この商店街を抜けるのに人込みを掻き分け大変だったのです。松原商店街です・・品川宿のまちづくりに貢献している旅人より)

■ 橘樹神社前で一休み ■約500m
商店街を抜けると右手に橘樹神社がある(本殿の後ろに神田不動尊と呼ばれる不動明王の石像がある。 先ほどの「追分」にあったもので昭和10年にここに移されたそうです。以前は 「大山近道、大山護摩供養塔、是より七里余」と彫ってあったという) 神社の前に茶屋(COLORADO珈琲店) があり一休みした。 帰り際、ここのマスターに保土ヶ谷の駅は近いですかと聞いたら、とんでもない!歩いたら15分もかかりますよ、 と心配してくれた。ふっふっふっ、一般人と違って、今の俺には15分は一息なのだ。日本橋から歩いた無敵の自信を若い奴らに来週また聞かせてやろう。(楽しみだなぁ〜)

■ 街道の突き当たりは帷子橋 ■約1km
喫茶店を出て帷子橋(かたびらばし) を渡る。道は相鉄線天王町駅に突き当たる。駅のガードを超えると公園があった。そこには 帷子橋のモニュメントがある(実はここが本当の帷子橋跡であって、先ほどの帷子橋は戦後の流域変更で新しく出来たものだった) ガイドブックによると、ここから東海道は保土ヶ谷駅まで大きな通り道を行くことになる。 ・・・午後4時00分:男は横須賀線の車内でぐっすりと寝ていた。
(全行程1時間30分・1999.5/29:万歩計=10898・電車移動含)

旅人:浮浪雲
3.川崎宿〜神奈川宿 5.保土ヶ谷宿〜戸塚宿